DENT topic

高齢者の口腔ケアの大切さ・歯磨きの大切さ
肺炎が日本人の死因の第4位ということはご存知でしょうか。
その92%が65歳以上の高齢者で占められています。肺炎の原因となる誤嚥(ごえん)による感染を防ぐために口腔ケア、歯みがきの大切さについて、札幌ふしこ歯科診療所の荻原宏志先生にお聞きしました。
荻原宏志歯科医師
99年北大歯学部卒業
妻も歯科医師として札幌歯科診療所勤務
子供一人。お年寄りに優しく人気。趣味はゴルフ

高齢者の肺炎は、誤嚥(ごえん)によって起こる頻度が高いのが特徴です。これを誤嚥性肺炎といいます。誤嚥とは「口から咽頭・食道を通って胃へ運ばれるべき唾液、痰、食物などが誤って気管に入ってしまうこと」を意味します。つまり、普通に飲み込むのではなく気管のほうに間違って入ってしまうのです。なかでも寝ているときなど、知らないうちに繰り返す誤嚥(これを不顕性誤嚥といいます)による肺炎が主体であるといわれています。
誤嚥をし、肺炎を起こすその原因には、お口の中に常に存在する菌があげられます。そこで、お口の中を掃除することによって、原因である菌が極力少ない口腔内を保つことで誤嚥性肺炎を防止しようと考えるわけです。これが口腔ケアの目的の一つです。
全国11ヶ所の特別養護老人ホームで2年間にわたって行なわれた追跡調査では、専門的口腔ケアを行なった人は、行なわなかった人に比べ、肺炎にかかった人数、肺炎による死亡者数、発熱者数が統計学的に明らかに低いという結果が出ました。

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