勤医協歯科

医療法人 北海道勤労者歯科医療協会 
理事長 西田 徹
理事長

 私は5月27日から北海道勤労者歯科医療協会の理事長に就任しました。
日頃から当法人の歯科医療活動、民医連運動へのご理解ご協力に心からお礼申し上げます。

 当法人は菊水、もみじ台、伏古、発寒、新琴似に5つの歯科医院を展開しています。歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、歯科事務と全ての専門職種が揃っており、総勢約100名の職員がお口を通した地域の健康作りに取り組んでいます。

 日本は超高齢社会を迎え、札幌市も急速に高齢化が進んでいます。平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳と長寿社会となりました。しかし、健康寿命は男性71.19歳、女性74.21歳と約10年間は日常生活に何らかの障害が生じており、要介護認定者や認知症の人は増加し続けています。住み慣れた地域で豊かに安心して暮らしていくうえで健康寿命をいかに伸ばしていくかが重要なテーマとなっており、「お口を通した全身の健康づくり」という考え方が注目されています。これまでお口と全身を分けて捉えていたと思いますが、お口の健康に取り組むことは認知症や誤嚥性肺炎、転倒などの予防につながり、糖尿病や心臓病にも良い効果をもたらします。「お口の病気を治す」だけでなく「いつまでも健康でありたい」という願いに応えることが超高齢社会における歯科の新たな役割です。

 勤医協グループの医科、介護、薬局との連携のもと、患者さんに 「いつでも、どこでも、誰もが、安心した」歯科医療を届けるべく日々努力をしています。歯科医院に通院できない方のお口の健康を守るために往診にも約20年前から取り組んでおり、現在ではほぼ毎日行っています。また、無差別平等の歯科医療を目指し、無料低額診療など患者さんの生活背景にも寄り添った医療活動を行っています。さらに11万人の友の会と共に地域の健康づくり、安心して暮らせるまちづくりの活動にも取り組んでいます。

 今、日本は憲法改悪、戦争ができる国作り、貧困と格差の拡大など国民の健康と命を脅かす状況が刻一刻と深刻化しています。私達は「安心して健康に暮らしたい」という地域の皆様の願いを国会や行政に届ける運動も行っています。

 このような活動を通じて、地域に求められる歯科医院を今後とも目指し、地域の皆様と共に歩んでいきたいと思います。引き続きご支援のほどをよろしくお願いいたします。

医療法人 北海道勤労者歯科医療協会